光電センサの検出原理と特徴について

センサー

光電センサは工場等でよく使用されるセンサの一つで、コンベアから流れてくるモノの検出等に使用されています。
可視光や赤外などの光を発射する投光部、その光を受ける受光部で構成されており、光量の変化でセンサのオンオフ信号を出します。
光電センサには様々な検出原理があります。ここでは光電センサの検出原理別に、その特徴を紹介します。

透過型

投光部と受光部がそれぞれ独立しており、この軸間に検出物体が通るタイミングで光が遮断され、信号を出します。

メリット
・材質(不透明体)、色、形状、通過場所に関係なく安定検知が可能。
・長距離でも使用可能。
(キーエンスPR-Gシリーズ、オムロンE3Z-62:30m)
・レンズ汚れ、周辺環境の変化(温度、照度)に強い。
デメリット
・投光部、受光部の両箇所に配線が必要。
・投光、受光の軸を合わせる必要がある。
・透明体の場合光が透過する為、安定検知できない。
アプリケーション
・コンベアでのワーク通過検知等

回帰反射型(ミラー反射型)

投受光部が一体となっており、対面に専用ミラーを設置する。
ミラーから戻ってくる光が遮断され、信号を出します。

メリット
・投受光が一体型なので、配線が1箇所で済む。
・ミラー部は小さい為、設置スペースが限られている場所でも対応可能。
・材質(不透明体)、色、形状、通過場所に関係なく安定検知が可能。
・透明度によっては透明体でも安定検知が可能。
(透過型と比較して、光が2回透過するので、光量が減衰する為。)
デメリット
・ミラーの清掃が必要。
・鏡面体に弱い。
・センサとミラー部は一定の距離を離す必要がある。
アプリケーション
・ペットボトルの通過検知等

限定反射型

投受光部一体となっており、検出物体の反射光を検知。
投受光部に角度がついている為、特定の領域内でワークを検知する。

メリット
・色、材質の影響を受けない。
・わずかな段差や凹凸を検知可能。
・背景の影響が限りなく少ない。
デメリット
・近距離の使用に限られる。
アプリケーション
・複数色のボールペン検知等

拡散反射型

投受光部が一体型で、検出物体からの反射光を受光し、信号を出す。

メリット
・センサのみを取り付けとなる為、設置が容易。
・光軸を合わす必要がない。
デメリット
・球面体や凹凸の物体は反射光が安定して返ってこない為、検出に不向き。
・検出物体の表面色で受光量が変わる為、安定検知ができない。
アプリケーション
・コンベアのワーク通過検知等

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