初心者でもわかる!近接センサの基本と選び方

センサー

1. 近接センサとは?

近接センサは、対象物に 触れることなく、非接触で「有無」や「位置」を検出するセンサです。
リミットスイッチなどの機械式スイッチに変わるセンサとして使用されており、ドグと呼ばれる治具の接近で位置検出する用途が多いです。
磁界や電界などの物理現象を利用して検出するため、接触式スイッチと違って摩耗が少なく、長寿命で高速応答できるのが特徴です。
製造現場の自動化、搬送ライン、工作機械、さらには自動車の安全機能まで幅広く活用されています。


2. 検出原理

近接センサには誘導型、静電容量型、磁気型などの検出原理があります。
対象のワーク材質や周辺環境にあった検出方法を選定します。

誘導型

コイルの磁界に金属が入ると渦電流が発生し、その変化を検出。鉄など磁性金属に最も感度が高い。

静電容量型

電極間の静電容量が対象物で変化することを検出。プラスチックや液体、粉体も検出可能。

磁気型

ホール素子などで磁界の変化を検出。回転体や強磁性体の検出に適する。


3. 他のセンサと比べたメリット・デメリット

メリット

  • 非接触で摩耗がなく長寿命
  • ホコリや油に強いモデルが多い
  • 応答速度が速く、高速ラインに対応
  • 色や表面状態の影響を受けにくい(誘導型・静電容量型)

デメリット

  • 検出距離は数mm〜数十mm程度と短い
  • 方式ごとに検出対象が限られる(例:誘導型=金属のみ)
  • 周囲の金属や他のセンサの干渉に注意が必要

4. 近接センサの種類

種類検出対象特徴・用途
誘導型金属(特に鉄)工作機械や金属部品の有無検出
静電容量型金属・非金属・液体液面検出やプラスチック容器の検出
磁気型強磁性体モーター回転や速度検出

5. 具体的なアプリケーション事例

  • 工作機械でのワーク位置確認(誘導型)
  • タンク内の液面検知(静電容量型)
  • モーター軸の回転監視(磁気型)

6. 選定時の注意点

  1. 対象物と方式の適合:金属なら誘導型、液体やプラスチックなら静電容量型。
  2. 検出距離と設置条件:短距離精度か、長距離かを考慮。
  3. 干渉と環境:隣接設置、油・水・高温などの影響を確認。
  4. 出力形式:NPN/PNP、2線/3線方式など機器との相性に注意。
  5. 仕様確認:応答速度、出力電流、動作電圧などを必ずデータシートで確認。

7. よく聞くシールドタイプと非シールドタイプの違い

シールドタイプ

  • 特徴:磁界が前方に集中する設計。
  • メリット:周囲の金属に影響されにくい/狭い場所に並べて設置できる/誤検出が少ない。
  • デメリット:検出距離が短め(非シールドの70%程度)。

非シールドタイプ

  • 特徴:磁界が広がりやすく、前後左右に影響。
  • メリット:検出距離が長い/広範囲をカバー可能。
  • デメリット:周囲の金属に影響を受けやすい/センサ同士が干渉しやすい。

👉 選び方:狭所や高精度用途=シールド型、広い範囲や距離を重視=非シールド型。


8. 直流2線式と3線式の違い

2線式

  • 特徴:電源線と出力線を兼ねて2本だけ。
  • メリット:配線が簡単/既存スイッチとの置換に適する。
  • デメリット:漏れ電流あり/高インピーダンス負荷で誤動作の恐れ。

3線式

  • 特徴:電源+、電源−、出力の3本で構成。
  • メリット:漏れ電流がほぼなく誤動作少ない/高速応答・大電流負荷に対応/PLCに適合しやすい。
  • デメリット:配線が1本多く手間が増える。

👉 選び方:簡易置換なら2線式、PLCや高速制御なら3線式。


まとめ

近接センサは、非接触で対象を検出できる信頼性の高いセンサです。方式(誘導型・静電容量型・光型など)、シールドの有無、2線式/3線式といった要素を理解すれば、用途に合わせた最適な選定が可能になります。

「対象物は何か」「設置環境はどうか」「制御機器との相性は?」を意識しながら選ぶことが、安定稼働のカギです。

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